
代々血統が受け継がれ、主人公が交代していく物語

「『ジョジョ』って第何部だとか、主人公が何人もいたりだとか、複雑そう。コミックスも100冊くらい出てるし、タイトルが違うのもあるし、どこから読んでいいかわからない」という方は多いかもしれません。
1987年に週刊少年ジャンプで連載を開始した『ジョジョの奇妙な冒険』は、第1部の主人公ジョナサン・ジョースターと、敵対するディオ・ブランドーとの因縁から始まる物語。その戦いはジョナサンの代だけでは決着せず、その子孫たちも巻き込んで100年以上続きます。主人公や舞台が交代していくのはそういう理由なのです。
人間の誇りと勇気を描き上げる「人間讃歌」

第1部では謎の石仮面の力で不老不死の力を得たディオ、第2部では石仮面を創った“柱の一族”、第3部では100年の眠りから目覚めた一族因縁の仇敵が歴代主人公の前に立ちはだかります。この敵役たちが、とにかく強く、非常に魅力的。
誇り高き初代主人公ジョナサン・ジョースター、頭脳戦が得意な2代目主人公ジョセフ・ジョースター、不言実行の3代目主人公・空条承太郎は、各部のラスボスに立ち向かっていきます。「ジョ」ナサン・「ジョ」ースターと、頭の音をとると“ジョジョ”になるから、『ジョジョの奇妙な冒険』なのです。
作品のテーマは「人間讃歌」。『ジョジョ』に登場するキャラクターは善も悪も己の信念を貫きます。善悪を問わず、恐怖を克服する精神、困難に立ち向かう勇気が描かれます。これも作品の大きな特徴と言えます。