2012年8月31日、「ULTRA-ACT レッドキング」が発売される。
本アイテムはアクションフィギュアとしての可動と造形だけでなく、付属する演出パーツを組み合わせることで様々なシーンを再現できる点が、今までに発売されたULTRA-ACT のウルトラ怪獣アイテムと大きく異なる点であり見所のひとつである。
今回の魂アイテムでは「ULTRA-ACT レッドキング」の楽しみ方の紹介を中心に、レッドキング本体の関節機構を解説していく。

レッドキングは1966年に放送された『ウルトラマン』第8話「怪獣無法地帯」で初登場して以来、『ウルトラマンマックス』など多くの作品に登場する人気怪獣である。
レッドキングのファイトスタイルは基本的に光線や火炎攻撃といった技を持たないかわりに、岩石を投げつけるといった肉弾戦的な戦い方をするシーンが多い。
このシチュエーションを再現すべく、今回の『ULTRA-ACT レッドキング』には
・投げ岩
・爆砕岩
が付属する。

今までのULTRA-ACTは、光線技を再現するためのエフェクトが主流であったのに対し、今回の岩石パーツ2種は一般的な"エフェクト"というよりも"ジオラマ"に近いアプローチになっているのが大きなポイントである。 それ故に、臨場感溢れるディスプレイが映えるのはもちろん、他のアイテムと組み合わせたバトルシーンを作り出すことができるのが醍醐味である。

前項で触れたように単体でのディスプレイはもちろん、他のアイテムと組み合わせたディスプレイも、今までのULTRA-ACTとは一味違った楽しみ方ができるのが、今回のレッドキングの魅力である。
レッドキングと対決させる相手として、2012年7月に発売された「ULTRA-ACT ウルトラマン」とのバトルシーンを再現してみる。

「投げ岩」は、掌にジョイントが設けられた交換用手首を使うことで、様々なポーズに対応することができるので、岩を投げるモーションのポーズも可能である。
また、岩を相手に叩きつけるようなディスプレイもできる。

「爆砕岩」は、レッドキング単体では足元の岩を蹴散らすイメージのパーツだが、地面に叩きつけられたウルトラマン、といったシチュエーションとしても使用可能である。
エフェクトよりもジオラマに近いアプローチという意味はここにある。アイディア次第で、様々なシチュエーションやストーリーを手軽に再現できるのが魅力である。

投げ岩、爆砕岩を使用せずに対決を楽しむことももちろん可能だ。

レッドキングは、可動ポイントを上半身に集中させて開発された。
足元の岩石を持ち上げるシーンをはじめとする"レッドキングらしさ"を再現するために、構造面で新たな取り組みが行われたのが腰部の関節パーツである。

従来のULTRA-ACT ウルトラ怪獣では腰部と腹部パーツをボールジョイントでダイレクトに連結していたのに対し、今回のレッドキングでは、ボールジョイントという機構自体は継承しながらも、そこに可動軸を増設。
より深い前屈姿勢をとることが可能になった。

また、この構造は腰の左右方向へのスイング幅を広くとることにも一役買っている。

胸から首にかけては、構成面のつながりをキープしながら前後の可動域を広く取れるように配慮された設計がなされている。
首単独、胸単独の可動というよりも、両者を複合して機能することで、上を仰ぎ見ることが可能となり、岩石を振り上げたポーズをとらせることができるようになった。

腕部の関節はベーシックにまとめられているが、デザイン的にボリュームのある腕を、肩基部では水平レベルまで上げることができ、肘も約90°まで曲げられるように設計されている。

左の画稿は本商品のフォルム検討用として描き起こされたイラストである。肘や膝などのディテールから｢映像作品中のレッドキング｣、ではなく『ULTRA-ACT レッドキング』のイラストであることが確認できるだろう。 フォルムの検討用として、このような画稿を準備することは非常に稀なケースであるが、それだけ造形に対するこだわりと情熱を感じていただけると思う。 イラストレーション 村上ヒサシ：murakami hisashi

ULTRA-ACTの怪獣タイプのアイテム(魂ウェブ商店販売を除く)としては、2010年12月に発売された「エレキング」以来約1年8ヶ月ぶりとなるレッドキング。
これまでご覧いただいた通り、この1年8ヶ月で造形･可動･演出面で驚異的な進化を遂げ、ULTRA-ACTの展開の新たな可能性を示唆することになるこのアイテムを是非手に取ってみて欲しい。